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闘争の理論

kick box

武術を嗜んでいる人間の多くが自信過剰ではないでしょうか。
「俺は強いぞ」と「文句ある奴はかかって来い」っと
ですが、ほんとにリングに上がって戦う人間などあまりいません。
ワタクシも実践練習をしますが、それでも本気で殴り合いなど
しません、中国武術は素手というのもありますが、怪我をする
恐れもありますが、何より怖いというのが本音でしょうか。

先日、ワタクシの友人がリンクに上がりました、キックボクシングで
肘なしというルールです、スポットライトを浴びて戦士が
リングに君臨したようです、尊敬と羨望の眼差しで彼を見つめます。
やはり、男なら一度ぐらいリングに上がりたいという欲望があります
ですが、あそこに上がるのに思い出しただけでも冷や汗が出るような
練習を積んでいるのを容易に想像するに、ただただ感嘆するばかりです。

周りの彼の友人などビールを飲みながら、がなり声をあげております。
ワタクシは静かに観戦します、他人事でないワタクシは
ビールなどもっての他です、本来なら正座をして
座席に鎮座しないといけないでしょうが、席に座り戦況を見つめます。

結果は残念ながら負けてしまいましたが、翌日またリングに上がると
心強い声を聞きまして、敬服しております、気安く呼んでいた
彼を武術家の先輩として敬語で呼ぶべきでしょうねえ。

柔而不軟、剛而不僵

嘉納治五郎先生がお創りになった柔道の基本概念は
「柔能く剛を制し、剛能く柔を断つ」でございます
この言葉は中国武術でいう「柔而不軟、剛而不僵」に
近いでしょうか若干違いますが、嘉納治五郎先生は
この言葉から 持ってきたと思われます、極真空手の
故大山先生は 宮本武蔵の五輪書からの影響を受けております。
鍛錬(たんれん)とは、千日の稽古を鍛(たん)とし
万日の稽古を練(れん)とすること、記してありますが翻って
極真空手の千日をもって初心とし、万日をもって極みとする
これはここから来たと思われ、極真さんの有名な100人
組み手も山岡鉄舟の夢想剣無刀流の猛稽古から来たものでしょう。

剣道の初心も棒振り3年と云うわれますように
初心者はまず基本筋力をつくらなければいけませんが
そこはニューヨークでございます、ファーストフード発祥の国
そんな、まどろっこしい事は流行りません、如何に
早く本質を掴めるかを教授しないといけないのです。
ですのでワタクシが教えているのは武術であって武道で
ないのです、世界を席巻しているのも柔道ではございません
柔術でございます、基本概念が違うのです。
日本におられる多くの武道の先生方も武術と武道の違いを理解
してないと思います、自慢で云っているのでなく日本人のワタクシが
ニューヨークで得た知識でございます、ちなみにワタクシの死んだ
祖父も剣道と居合い先生でございましたが、なぜ孫が武道でなしに
武術を教えてるかわからないと思います、あの世に行ったときに
説明しましょう、皆さんにも長いのでまたの機会に説明しましょう

先生の日

ひさしぶりに先生の日を書きます、そもそも
このブログも武術日記が元なんですけど、なんという
横着ぶりでしょうか、最近は全く書いておりませんでした。
生徒らの成長の記録を残さなければ

基本練習
この日は雪模様でしたので、飛び技は控えめでございます。
キック、スタンス、旋回系を多めにこなし、軽く筋トレと
この筋トレも腕立て、腹筋みたいな野暮な筋トレはしません
現代武術に特に必要な箇所を重点的に攻めます。

個人練習に入りまして

翻子拳
ひさしぶりに教えます、先週長拳でそこそこ形に
なっていたので教え始めても良いでしょう、それと
前日、加世田(もう一人の武術先生)と話してまして
彼には翻子拳が良いのではないかという助言をもらった
のです、ワタクシそれほど堅物でもありません
助言は聞き入れるのです。っと初日ですので最初の
動きと拳の連打の基本を教えます、翻子拳は
「その拳は雨が降りしきる如し」なのです。

青龍刀
一通り終わってますが、最初の箇所をもう一度
しっかり練習いたします。動きは理解していますので
それほど難しくないですが、スタンス、左手の動きを
チェックします、まずまずでしょうか。

青龍刀
最後のパートです、手首がちょっと固いで
しょうか、手首を柔らかく、そして片手で使用する武器は
利き腕ない方の動きでその武器の熟練度がわかります。
きっちり左手を使うように注意を促します。

蟷螻拳
この生徒、身体能力は問題ございません、あとは
リズムなのです、動きの質が問題になってきます。
ここらへんの技術をきっちり教えるのが先生の技量で
しょうか、まず通して型をさせます、ふ〜う、ふ〜うっと
云ってますが、もう一回疲れてうちに通しをさせます。
とどうでしょう、一回目より良いのです、それは
身体が疲れて、無駄な動きをする余裕がなくなった
からなのです、生徒の長所を伸ばすのと同時に短所を直す
のが先生家業の本質といったところでしょう。


場は和まず

橋下知事なりましたねえ
さすが花園でトライしているだけはあります。

NHK大阪放送局広報部は
「司会の発言は場を和ませようとしたもの。
 終了後、複数の幹部からねぎらいの言葉はかけさせていただいている」

全くはわかっておりませんねえ、政治家に取って公の場で
の言動は彼自身の人格、哲学を示すのです。裏を返せば
公の場での失言が政治生命、廃業、失業に追い込まれるのです。
最近では元防衛省の人間でしたでしょうか、「原爆しょうがなかった」
発言、しかも長崎出身の政治家やったと思いますが、国見の
サッカーの監督が選挙で負けたのもこの発言があったから
なかったからとか

根本がわかってないですな、橋下知事として紹介する場合
これは公人なんです、だれかの誕生に呼ばれてアロハシャツを
着て登場する橋下君と全く違うのであります。

「場を和ます」最近のNHKのアナウンサーのメンタリティーの
低さは驚きますねえ、昔は威厳があったなあ。
タクシーの運ちゃんポカリ事件ぐらいから安くなりましたか
いくらリキんで「そのとき歴史が動いた」って
云ってても酔っ払ってポカリやからなあ。
安いなあ〜、って気がするのはワタクシだけでしょうか。

ニューヨークのスタントチーム

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寒空の日曜日、映画のちょい役でBrooklynまで赴きます。地下鉄に乗って
バスに乗ってきてくれということで、バス停で待っていると加世田君が
おりました、同じ撮影現場に呼ばれておりました、笑

話しは先々週にさかのぼりまして、加世田劇団の俳優の一人から
映画のヘンチマン(Henchman、ボスの取り巻き)に出演してくれとのことです
以前もHenchman役でフィリピンカリの使い手と戦った経験が
ございますが、今回の戦う相手は白人の六合拳使いのようで、ワタクシ
空手ファイターとのことです。

現場につきますと、監督は以前スタントチームに所属していた
ところのロベルトではありませんか、あら懐かしい5年ぶりぐらいの
再会でございます、ニューヨークの映画事情でキック、パンチ、
ワイヤーワークスとなるとだいたいどこがやるか決まってくるのです。

映画の撮影のちょい役などは基本的に「待ち」でございます
待ち8、撮影2といったところでしょうか、工場の倉庫がスタジオに
なっております、寒くて寒くてワタクシのシーン立っているだけと
いうのに腰が痛くて痛くて半泣きでございました。

さて撮影でワタクシと加世田君の武術の生徒が撮影して
おりました、タイミングがちょっとあわなかったのみたいでして
加世田君が何か云っています。

「だから、入る瞬間に片一方が、かけ声をかけたらいいんだ」
っと責任者にしきりと云ってますが、これは舞台の考え方で
映画の撮影の場合二人の動作を合わなければまた
撮ればいいのです、むしろ沢山撮れば撮るほど良いのです
そうすれば編集の時に材料が増えるからですね、まあそれに
我々ペイペイが云ったところで変わらんのです、それが現実ですな。
云って「それは良いアイデアだ」っと相手の監督がいうぐらいに
お互い出世しないといけないでしょうねえ。

さて来週はワタクシの戦うシーン撮影ということで
話しはもうちょっと続きます……………..


宣伝せずは存在せず

先日のポスターはデザインでなくアートだということをいいましたが
後日談がございました。

「ポスターも図柄で不愉快になると勉強になった」と胸に刻みながらも
「JRさんにはご迷惑をかけたが、かえってPRになった」と胸をなで下ろしていた。

とのベタ記事が載っておりました。

デザインの基本はシンメトリー(Symmetry)でございます、俗にいう
「二分割構図」「三分割構図」「黄金比 配置」(Golden section)
例えばミケランジェロの傑作ダビデ像は黄金比で出来ております。
これは人間が無意識に美しいと感じるのです、ですので
男でも女でもスタイルが良いというのは、この黄金比に近いからです。
当然顔にも黄金比がありまして、よく例えで出てるのは俳優の
デンゼルワシントンの顔です、彼の目、鼻、口、輪郭と黄金比を
忠実に表現しております、ですので男前なのです。
ただ顔は時代、時代に流行がございますので、おかめな子も
安心してください、ただ歯並びはきっちりしていた方が良いでしょう。
噛み合わせが悪いとあごのバランスが崩れ黄金比でなくなるからです。

>ポスターも図柄で不愉快になると勉強になった
本気で云っているのでしょうか、ここまで話しが大きくなるのを
見越して、ポスターを製作したのなら「知謀湧くが如し」で
ワタクシ即、弟子入りしたいと思います
ですがこのお祭り最高の宣伝になったのは間違いございません。
広告業は「宣伝せずは存在せず」とよくいいます。

アートと違いまして、デザインは大人から子供まで
目につくというのを考慮しなければなりません。
黄金比率

ダビンチ、「黄金比率」


デザインとアートの狭間で

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先日JRの駅にポスターを貼るのはセクハラだということで
駅側がそのポスターを却下したと云う話しを聞きまして、またどうせ
どこぞのしょうもない女性解放運動のあつかましいおばはんが異議を
立てたのだろうと思っておりましたが、実際のポスターを観まして
これはいけません、ニューヨークでキテレツなデザインをたくさん
見てきましたが、こんな下品なポスターは久しぶりに拝見しました。

まず最初にデザインとは何かという問いに簡単に答えましょう。
デザインというのは多くの人に楽しみを与えるものであり、不快感を
与えてはいけないものです。例えば卍のデザインにヒットラー万歳と
いうのは冗談でもしてはいけません。ただ人間の価値観の相違を
すべてあわせるというのは不可能なことですので、ある程度異論が
出てもしょうがないのですが、このポスターは酷すぎます。
この中央左の上を向いている人間はなんでしょうか、どセンターに
持って来なかっただけ、評価できますでしょうか。

デザインで生計を立ててる人間に取ってクライアントの
デザインバリュー(美の価値観)を見極めるのも大きな要素になります。
例えば、どこかの会社のポスター制作の依頼を受けて沢山のサンプルを
出して、どれもこれも却下され、しょうがないのでそこの社長さんの
アップを持ってきてすんなり決まったという話しは多々あります。
(要はデザインとは何かをしらないということであります)
翻ってこのポスターを観ますに、この中央左の熊のおっさんが
クライアントであったのではないかと勘ぐりを入れたくなりますねえ。

そもそもこれがデザインされたポスターなのがいけません、これが
アートと云い切るならよかったのです。ワタクシの愛読書でもある
岡本太郎氏の「今日の芸術」にこんなセンテンスがございます。

「芸術はいやったらしい」

これほどのいやらしさ、グロテスクで圧倒的な不快感はそうそう
計算されてできません。後ろのふんどし軍団といい熊のおっさん
それと右の目をつむったおっさんこれらの配置、構図、色彩、憎たらしい
ぐらいでございます。これをアムステルダムあたりの美術館に
男だらけの大日本祭りと銘打って個展をひらければ
センセーションになるかもしれません、間違ってもJRの駅はいけません。


チャンスは転がっているか、否か

諺に「田舎の3年、京の昼寝」とあります。
田舎にいるより京都で昼寝してる方が価値があるということですが
ウチの武術生徒らは舞台、役者関係の人間が多いのです。
昼間はレストランで働いておりますして、ニューヨークですので
有名人とよく遭遇するそうです。グリーンディスティニーの監督
アン リーがよくラーメンを食べに来てた、渡辺謙さんが来た
パーティーで宮本亜門が居たっとチャンスはゴロゴロ転がっております。
かく言う私も、小池栄子嬢や松田君(松田優作の息子)藤原紀香嬢に
あって話しをしたりしてます。友人のミクニちゃんもここニューヨークで
坂本龍一氏のパーティーに行ったらBjorkが居て挨拶したと
云っておりました。

「売り込まんかい〜」
とワタクシ、彼らに一喝いたします。名刺がないからあ〜
「作らんかい〜」
とまた一喝でございます。

例えば、アン リー監督に名刺を渡したときに
「明日オーディションだから、来たらいいよ」
って云うわれるかもしれません、そのとき
「僕、武術してます」と何でも云ってしまえばいいのです。
あとはもぐり込んでしまえばよろしいかと思います。

「田舎の3年、ニューヨークで冬眠」

夢を追っている人間は、そんな風に冬眠してはいけません。


すべって、ころんで5億円

ニューヨークの地下鉄の駅で転けたおっちゃんが裁判に勝って
約5億円もらった話しが最近話題になりました、実は近所の話し
だったのですが、地下鉄のラインで云いますと2番で(ワタクシは1番)
東のブロンクス(ワタクシは西のブロンクス)での出来事だったらしいです。

実情は非常に厳しいものだったらしいです、鳩の糞で
(転けた原因らしい)滑って首の骨が折れたかで脊髄坐礁で
まず半年寝たきり、それから下半身不随になり今でも
身体に埋め込んだタイマーで24時間おきに緩和剤を投入して
いるとのことです、これが7年におよぶ生活でこれから
一生不自由な生活を強いられます。

さて、裁判で勝ったからと云って全額もらえるほど世の中
あまくございません、弁護士費用が莫大でございます。
だいたいアメリカでは国が相手の裁判の場合は弁護士の
報酬は成功報酬の場合が多いそうです、報酬は
だいたい折り半でしょうか、ですのでこちらの弁護士は
是が非で戦いますよ、黒でも白にしてしますのです。
事故専門の弁護士が当然います、国相手で勝ったら大きい
ので事故専門、特許専門の弁護士は凄腕が多いのです。

で2億5千万は弁護士費用に飛ぶますか、アメリカの医療費が
べらぼうに高い国でして、さて軽く1億ぐらいはここ7年の
医療費が飛ぶでしょうねえ。

裁判ですが、20%は避けれる可能性があったということで
全額から20%引きになりましたが、陪審制度であって
情に訴えるというのは常套手段でありましょう。

陪審員8人に向かって弁護士はこういったでしょう。
「このクライアントの身体を見て下さい生涯もう歩けないのです」
と陪審員は自分に置き換えて考えるでしょうねえ。
可哀想やと不幸せやと、となりますと、この人に
ある程度、生活の保証してあげないとと思い遣る気持ちが
出てくるのは常識でしょうか。

日本も陪審員制になるみたいですが、今までの裁判官一人が
決着を付けるのでなし、多くの人間の良識で裁かれる方が
世の中良くなると思います。

おもしろ看板(Interesting Signs)

テレビや映画など見ていてニューヨークの風景がよく出てきます。
特に興味がなくても、ついつい見入ってしまいます。
それはネットでも同じようなものです、さきほどおもしろ看板
を順々にみていきましたら、ニューヨークのとある日本料理屋が
出てきました。

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あほやなあ〜、ディズニーとストリッパーって
アメリカらしいなあ〜っと「大人から子供まで」と
書かず、そうひねるかあ〜。

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前に生徒らが働いていたレストランでございます。
武術の練習の帰りよりますと、餃子をサービスしてもらいました。
しかし、まともにJapanglishでございますねえ。
あるカナダ人がJapanglishをSamurai Englishと評して
おりましたが、このあたりでしょうか。