月別アーカイブ: 2007年9月

晩夏の用心棒

ニューヨークの高級住宅地といいましても車の駐車場事情は知れております。
ストリートはパーキングスポットの取り合いで付近住民は口論が絶えない
ようです、ある用心棒の日の朝に散歩がてら付近を散歩したところ
普通乗用車の中で寝ている人間の多さに驚きましたが、日本の大都市圏
でもそうなのでしょうか、カーステレオから音楽が流れていて誰か居るのかな
っと思って見ますに、大きな黒人2.3人が寿司詰めのようにして
寝ております、あちらのブロックこちらブロックという具合です。

さて先日、夕方地下鉄に乗っておりましたら、同車両から女性の
かなぎり声が聞こえます「ぎぇえええええええ〜」こんな感じです。
驚いてそちらを見ますと、若い女性が”Disgusting, ridiculous”
「信じれん、ありえへん」と叫びながら車両内を走っていきます。
どうやら、その女性は座っていて、その前に立っていた黒人の
おっちゃんがジッパーを下げて物を出したようです。
おっちゃんは慌てて「俺は何もしてない、していないと」
下がったジッパーを上げつつ女性を追いかける様に乗客は目を
見張っておりました。いうならば子供がおはぎを黙って食べて
口の周りに小豆だらけにしながら、僕食べてないよ、といウソは
子供なら可愛げもあるのですが、まともな大人がやるとおぞましい風景に
なってしまいます。あらためてワタクシも行動と言動の一致させる
ように努力しないと思おう晩夏の日でした。

真夜中の用心棒


「男は黙って、三船敏郎」

寝そべって天井のしわを左から数えていきます、100以上数えても
ラチも空きません。だいたい用心棒といいましても来るかわかない
夜盗に備えての寝泊まりで、拳銃を持って来られたらこっちは白旗で
ございます、もちろん雇い主は拳銃での格闘を期待しているわけでなく
(期待していたら困りますが)柄のゴッツイ坊主のアジア人が家にいると
いうのを期待していると思われるわけで、要は「かかし」なのです。
夜中に「あれ〜」悲鳴などありませんで、高さの合わない枕に
四苦八苦しながら酒をあおって寝るのが仕事でございます。

そんなある日いつものように、用心棒で来ますと掛け布団がございません。
用心棒の相方(仮名、源太夫)に連絡しますと

タカシ「よお、掛け布団しらんけえ〜」

源太夫「持って帰えちゃった」

タカシ「お前なあ〜」

と源太夫が置いていった「人間交差点」を読みながら
「エエ話しや」っとそっと頰を濡らすのでした。

続く………

街角の用心棒と武術の先生の日

日曜日は武術の先生の日です。
新しい子が来てましたので、基本練習はやさしいめで進めます。
「動きには質がある」「スピードには質がある」っと難しことを
云いつつ進めます、これ理解したら卒業なんですけどね。
飛び技もそれなりでしたか、トルネードキックで一本良いのが
ありましたね、右手の具合を修正したら良くなりました。

長拳、ジャンプフロントとトルネードの箇所までいきましたか
だいたいよろしいでしょう、来週もう一回ですな。

青龍刀、基本練習をみっちりさせます、まだ型に移行するのは
早いでしょう、フラワーをガッチリしてから型に移りましょうか。

蟷螂拳、前半の通しをします、だいたいよろしいでしょうか、出だしを
繰り返し練習させます、だいたい良いかな。
来週も前半を特に練習しましょう。

さて、用心棒です。
夜の10時頃ニューヨークの高級住宅地に赴きます、まず家の備え付けの窓や
扉の開け閉めをして塩梅を見ます、青江又八郎もやっておりましたので
ワタクシも右にならえでございます、一通り窓を開け閉めして
「これなら問題なかろう」と心の中で呟きます、すっかり気分は
青江又八郎でございます。心棒用にあてがわれた部屋にて寝支度をして
時計を見ますと10:30でございます。

さあ、何をしようかなっと思いきや、することがありません。

続く………….

用心棒

用心棒と云えば三船敏郎の「桑畑三十郎」の漢ぶりにしびれるのです
誰もが三船敏郎と己を重ね合わせるのでしょうが、現実はよくて
加東大介で、だけど実際は東野英治郎なのです。

もう一つ特筆する「用心棒」ものといえば藤沢周平の「用心棒日月抄」
でしょうか、剣の達人で浪人の青江又八郎の糊口をしのぐために
「口入れ屋」(派遣屋)から無体な依頼を受けつつ江戸を舞台に六面八臂
の活躍する用心棒ですが、二本差しの侍が犬の用心棒、町娘の習い事の
行き帰りの警護をする様はやはり滑稽模様でございます。どちらかと
いいますと、こちらの用心棒の方が親近感がわきますかね。

とまあネタを振ったわけですが、明日からワタクシ用心棒の仕事が
入りまして夜盗にそなえて泊まりということです、さきほど寝酒が
必要やろうということで、ウイスキーを買ってきまして用心棒に
備えます、「用心棒日月抄」でいいますとワタクシ、細谷源太夫といった
ところでしょうか。