月別アーカイブ: 2007年5月

今週の一冊「今日の芸術」

岡本太郎氏の「今日の芸術」でございます。

ワタクシの親愛なる友人のshigeru氏からの送られた一冊です。

すっきりした理論整理と近代アートの詳細な歴史すばらしい内容で
正直荒肝を洗われた一冊でございます。無知は罪といいますが
今まで氏の本を読んだことがなく「芸術は爆発だ」のおっちゃんだけと
認識していたぐらいでした。

これほど切れ者だとは初版が1954年で50年以上前の本ですが
どこを切っても今だに鮮血が吹き出てくるような逸品に仕上がってます。

ワタクシはどちらかといいますと、速読派なんですか
ひさしぶりに歯ごたえのある本でありました、十分に咀嚼して
理解しながら読み進めましたら、5.6日かかりましたです。

今世紀に入りまして、デザインと芸術の垣根の境が曖昧な時代に
彼の著書から多く得るものがあり、デザインに関わっている人は
一読するのをおすすめいたします。

北京に滑り込めなくて

東京オリンピックの「柔道」
ソウルオリンピックの「テコンドー」
そして北京オリンピックの「武術」

現代武術をしている人間にとっての願望でもありました、北京オリンピック
での武術の公式採用が、ロンドンに持ち越しでございましたのは
周知の事実でございますが、さてなぜ持ち越されたかっというが
どうやら、身内でもめたみたでした、だいたい型の奇麗さを競技する
っというは人間の主観がかんみされ根本論の「良い型ってなんや?」
と同時に「武術って型か?」っとここで保守派の武術家たちが
反対したのは当然の結果でございます。

妥協案でいろいろ出たみたいですが、3種一体案が
大御所から出たみたでして、危うく決まりかかったとの事ですが
流れたみたいです、彼の案は以下です。

1. 素手での型(長拳など)
2. 武器での型、二種類(青龍刀、槍など)
3. 散打(で最後は戦う)

戦うで、ノックダウン方式かポイント制かこれまたもめたでしょうか。
演武であれほど美しい動きをした人間が目を血走らせて、是が非で戦う姿は
それはそれでおもしろと思うけど、メンツにこだわる中国の武術家で
400以上ある流派は統合するのは至難の業というものでしょうか。

加世田劇団 La Mamaにて再びSpinn

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「今日も男前、加世田座長」

およそ、一年ぶりのLa Mamaでの公演です、今回も何組かと競演で
ございませんでしたが、圧倒的な力量で他の劇団を撃破しておりました。
至極痛快でございます、なんとか寺山修二以来の日本人単独公演を
かなえてほしいと願ってやまないのです。前回は”HERO”という公演で
成功を収めましたが、今回の題目は以前ワタクシも出演した
“Born in the Shadow, Die in the Shadow”でしてたが、前回より
数段素晴らしくなっておりました、幕が開いての入り、中盤の要所の
ファイティングセット、終焉に向かって話しの進め方、劇団のお財布が
ツンドラ気候な現行の時点でこの劇の質です、次第点をあげても
十分おつりがくると思われます。っと元出演して云うのも歯が
ゆいのですが、まあ良いものはいいのです、ここ2.3年で加世田劇団の
質が急激に伸びており今が旬でないでしょうか。

頑張れ加世田座長!!!、加世田劇団!!!

ps. 明日はSpinnin Ronin 5周年記念のパーティーがあります。
詳しくはサイトにて
サイト

Spinnin Ronin 5周年PARTY
5月12日(土曜)
9PM〜2AM
@Studio BPM

237 Kent Ave
Brooklyn, NY 11211

デモそして忍者

直前の打ち合わせで、デモンストレーションの順番を決めます。
「タカシ、アイ、ツヨシ、ケイ、タカシ」そしてツヨシとアイの
フィティングセットと僕の前に一人黒人の子供が入ってデモンストレーションは
合計7回で、デモの前に一人ずつ型を見て位置の確認などしてあげようと
思いましたけど、自分はビルの下にて佇みます、加世田老師はそんなこと
してないみたいで、クラスは割合きっちり管理してるわりにはデモでは以外と
放任主義で要所で西武の森監督、ここ一番で近鉄仰木監督と云ったところで
でしょうか。

黒人の子供のデモです、初級長拳です、一番最初で人生初デモでさすがに
緊張していたようですが、きっちりこなすじゃありませんか、素晴らしい。

ワタクシの白猿拳です、控え室で「天井低いし、蟷螂拳でもしようかあ〜」
って云うたら、加世田老師「ボッボク、蟷螂拳するんだけど」っと
加世田老師、蟷螂拳を準備していたみたいです、っというか武術のデモでは
だいたい事前に何をするか打ち合わせするけど、「なし」でびっくり箱
形式なのです、打ち合わせは直前に出る順番だけなのです、ありやな。
白猿拳、まあ普通でしょうか、衣装も何もなしやったし、こんなもんでしょう
前日に衣装もっていこうかあ〜、ツヨシ老師に聞きますと、誰も着ないから
どっちでもええよって自分きっちり衣装きてるがな、それもありなのです。

アイ、長拳の中級です、金曜日に見てあげるって云ってて全然見ませんでした。
真ん中ぐらいのパートだったでしょうか、周りが良く見えていてさすが
舞台慣れしてますね、感心です。

ツヨシ、蟷螂拳、なかなか良いでしょう、ちょっと入れ込み気味でしょうか
前半のパートですが、見ながら自分は息を合わせて次の青龍刀に備えます。

ケイ、南拳、爆発呼吸で「はーい」っというところここが南拳のデモの
難しい箇所でございます、子供もしくわ酔っぱらいがいますと失敗しますと
「は〜い」っと小馬鹿にされるのです、爆発呼吸はあくまで爆発で
相手がビビるぐらいにしないと、いけないのです、来週は南拳の爆発呼吸の
練習をしないといけません、あとはだいたい良かったのでないでしょうか。

さて青龍刀、子供が手前に居ますので、加減しつつ、天井が低いのでそれも
加減しつつ動きます、前半の箇所はまあまあでしたが、ロールして切り落とす
箇所ここにて、配置失敗でした、奥に行き過ぎてスペースなかったので
ちょっと戻ります、失敗ですな、なんやかんや云ってワタクシが一番良く
ありません、来週から青龍刀の猛特訓を自分に課せなければなりません。

二人のファイティングセットこれもちょっと子供いたので遠慮したかな
ですが滞りなくやりましたね。

さて、今度は加世田座長の子供武術教室と武術の説明をします。
ケイちゃんにタバコを加えさせてタバコ蹴り、3回目で成功しましたが
2回目失敗したときには、これは俺の番かなっと腹をくくりましたが
成功してよかったです、加世田座長滞りなく武術を説明していきます
素晴らしい、MCやらせても、隙がございません。宴もたけなわこれで
終わりかと思いきや、責任者の人が「じゃあ〜、みんな質問あるかあ〜」
っと子供に振ります、おそるおそる一人の女の子が手をあげます。

女の子「えっと、子供の時にはどこで練習したのですか」

加世田老師「え〜〜っと、山でお猿さんと練習したんだよ〜」

凍てつく会場、目を白黒させる子供ら、鼻の上から汗が流れる座長

責任者「じゃあ、みんなで歌を歌いましょう〜」
最後は責任者の締めで格好になりました。

っと僕は帰って一寝入りですが3人は明日のLA MAMAの
舞台に向けて夜にリハが待っているのです、そして
月曜の勝負の舞台が待っているのです…………..

子供の日にてデモンストレーション(当日)

夜半からの作業を一端中断しまして、明日の朝一番でStaple(印刷屋)に
行く事にして寝ます、まあデモンストレーションといいましても先週
場所を確認しまして、天井は低いし奥行きがないので、ツヨシ君に
まあ〜、無理かなあ〜。って云ってますのでワタクシの役目は
当日プリントを持っていくのに専念するばいいのです。

朝の7時ぐらいにおきまして、そうそう当日デモンストレーションを
する子供の母親が知り合いですのなんとか朝に電話して頼み
プリントアウトして持ってくると確認して、一応事なきを得ます。

当日10時半現地集合ですので、10時ぐらいに行きます、一応青龍刀も
持っていきます、デモをしない予定ですが、先週デモがあるから旗を
縫ってと彼女に頼んだ手前もっていかないわけにはいきません。
(このあたりあとで微妙に糸がもつれ合います)

さて、座長と会場を確認します。
ツヨシ、責任者に向かって開口一番、すでにセッティングされている会場に
「この会場、横長に使っていいですか?」との問いに
「いいですよ」っと二つ返事この時点で、またアホな事っと思うも先週
会場を下見に行ったときに、「これ横長やったら、デモ出来るなあ〜」っと
云っていたのを思い出します。でワタクシのデモンストレーションが
決定したのです、いやあ〜、寝不足やからなど生徒らがいる手前云える
わけありません、当然せっかく持ってきた青龍刀もしないわけにはいけません
これはいかんっと、練習せなっと思いつつも、プリントしてもらった人から
連絡が入り場所がわからないからっとの連絡でやもなく、ビルの前で
待ちます、なぜなら会場のビルの張り紙が日本語で書いているため
僕かツヨシ君が待っておかないといけないのです、今回の責任者である
座長は当然現場にいないといけなくワタクシはやもなくビルの前で待機です
なおかつプリントを頼んだ手前申し訳ない気持ちもあります、当日は
マンハッタンはバイクマラソンか何かで道が閉鎖されてた影響もあったのですが
およそ1時間遅れて彼らはキャブで到着、急いで11階にあがり
さてストレッチを、っと思った瞬間に「みなさん〜、よろしいですかあ〜」
控え室で待機している我らに出番が言い渡されます…………..

子供の日にてデモンストレーション

5月6日の日曜日にこちら日系人会で子供の日のイベントがありまして
ワタクシも武術演武にて参加でございました。

3日前まで話しは戻ります、前日前々日にメーリングリストとフライヤーを
作って受付におけば宣伝になるなっということで、Spinnin Ronin
首脳ミーティングがありまして、それにて演武者兼デザイナーと
して借り出される格好になったのです、来週に来るかと思われたインクも
天佑か金曜日に注文していたインクが来たのでした。

土曜日の夜に明日の用意をするべく、フライヤーとメーリングリストを
制作します、デザイン系のソフトを主流で作っている人間に取って
じゃあ、ワードとエクセルで作ってっと気軽に頼む人間はワタクシたち
デザイナー殺しなのです、いうならばバレーダンサーにヒップホップを
踊って云っているのとそう変わらないのですが、なぜなら違う
分野だからですが、ワタクシ3時間ぐらい格闘して仕上げます。

さて、プリントの段階になりまして、インクカートリッジから新しい
インクに入れ替え、プリントして明日に備えたらええなっと思って
おりましたが、そこは問屋がおろしません。新品のインクのはずが
プリンターのインクがないというアラートが今まで点滅していたのが
つきっぱなしになっております、ネットで安く買ったのが仇になって
おりますが、俗にいう「安い安いが地獄の一丁目」を地でいく展開です。
正規のインクを買うのやったと思うのも、あとの祭りなのです。

明日は演武で、早めに休みたいところを夜中までプリンターと格闘なのです。
買ってまだ新しいプリンターですが、前にプレスキットを作った際に
紙に全面にぬったらインクがめちゃくちゃ減るから紙を色付きにしてくれっと
頼みも素人にはわかるはずもなく、ワタクシがデザインしてないので
どんなイメージで来るかもわからず、薄茶色の背景のイメージを5枚ほど
刷ったらインクがなくなり、明日は演武やのにプリンターは動かず
夜は更けて行きます………..

ちりゆく桜とアイドル

最近家庭教師をしておりまして、16歳の女の子ですが
アメリカやUKのアイドルの話しをワタクシに振ってきます。

えっと、どれも同じ顔に見えます、区別がつきません。
年が2倍ぐらい違いますしね、っとその昔周りのオッサンらが
アイドルを見てどれかどれかわからんっと云ってました
「このおっさん目ついてるんか」っといぶがしかりましたが
ワタクシも明らかにその世代に突入したということです、笑
なるほど、この感覚なんやなっと一人合点します。

先週の日曜日にBrooklynのBotanical Gardenで毎年恒例の桜祭りが
行なわれました、今年は仕事で残念ながらいけませんでした
昨年はお弁当のおにぎりを持って桜の下で食べたのを思い出します。
さて、Spinnin Roninの舞台はございませんでしたが、メンバーは他の
団体からゲストで参加し舞台で大活躍したみたでした、加世田座長を
除きまして

加世田座長が参戦した団体は当日の舞台のリハなしという過酷な
スケジュールに加え”I Like Geisha”という曲で舞うというハンディを
おっていたのです、それでも前日、前々日は
「いやいや、俺は頑張るで」っと健勝なことを云っておりましたが
祭りのあとで当日の話しを聞きますに、なんと舞台で他のダンサーらが
bow(最後にダンサーらが観客に礼をすること)したあとに
登場だったらしいです、舞台袖で慌てふためく加世田座長の顔が
思い浮かべれます、リハーサルなしの一発勝負ですのでテックにも
それほど文句云えないでしょうか、いや、それでも酷い仕打ちですな。

座長曰く
bow(最後の礼)したあとは、ないやろう、曲が”I Like Geisha”って
どうやねえ、観客見てへんがな、そらあ、bowしたあとやでえ、っと
大憤慨しておりましたが、これを日本語でいいますに「あとの祭り」
っと終わりがよろしいですね。